★★★☆☆ チーズはどこに消えた

スペンサー・ジョンソン著 (門田美鈴訳)扶桑社発行
価格 838円+消費税
出版 2000年11月

 2匹のネズミと、2人の小人が、迷路の中で消えたチーズを探し求める童話。迷路を世の中に存在する各人のコミュニティーに例え、そしてチーズは目標、という理解で読むと興味深く、教訓めいた読み物になる。


 1990年代にリストラの名のもと大規模な人員削減を行った欧米の大企業を中心として、大ヒットした本ですが、基本的な内容としては、生きること・自己実現を真剣に考えたことのある人なら、その他の本で学ばれていることばかり。経営社会学でしばしば参照されるマズローの「人間欲求五段解説」や、自分自身のライフ・ビジョンを日頃から考えている人なら、あえて読む必要はありません。

 ボクの場合、読中・読了後を問わず、あまり印象的な内容は無かったけれど、1時間で読める単純な本に、この手の内容を盛り込む技術は秀逸でしょう。