201808(7) シドニーへ(富士フィルム X30で夜景を撮影)

Fujifilm X30, ISO 1600, 7.1mm, F2.0, 1/10sec
Fujifilm X30, ISO 1600, 7.1mm, F2.0, 1/10sec

作成日:2018/10/13

更新日:2021/01/18

富士フィルム X30の海外撮影レビューです。

夜景の作例をメインに紹介します。

上の写真は、X30をマニュアルフォーカスでボケを作ったらどうなるか試したもの。

センサーサイズや絞り限界から、大きく綺麗な光芒は生まれません。

ちなみに、夜の空が青く見えるのは自然の空の色です。

レタッチ処理で生まれた色ではなく、東京の空とは違いますね。

富士フィルム X30を紹介

 

当初、X30 は絞り開放時のF値が2.0。

明るいレンズを持ったプレミアムコンパクトデジカメとしてデビューしました。

 

秀逸な特徴

当時一推しとされた主な特徴は以下の通りです。

このカメラでなければ、デジタル一眼レフとを選ぶことになりそうなポジションのカメラでした。

  1. f値は2.0と明るいレンズ
  2. 焦点距離は28mmと広角対応
  3. 銀塩フィルムの色合いをシミュレート
  4. 素早く反応する電子ファインダー

 

主な特徴の一覧

概要は以下の通りです。

今では珍しいものではなくなりましたが、当時は驚くべきことでした。

このお値段でマクロ最短距離が50mmは凄いことでした。

  • 1,200万画素
  • センサーサイズは2/3型
  • 連写は12枚/秒
  • レンズは28mm〜112mm
  • 接写最短距離が50mm
  • 銀塩フィルムのシミュレート機能
  • スマホと連携してリモート撮影可
  • スマホのGPS情報をカメラと共有

さて、そんなこともあって、少しプレミアムなデジカメという触れ込みで2014年に発売されました。

 

以来、X30 をずっと使い、旅行時に頻繁に持ち出してます。

持ち出し比率が高いのは機動性があればこそ。

軽い、小さいは、旅行時は正義です。

 

今回は、日中・館内・夜間撮影など色々撮影した作例を使って説明します。

 

結論から言うと、X30は夜間撮影など光量不足の状況に対して特徴があります。

無闇に ISO 値を上げず、絞り値とシャッター時間で丁寧に露光量を調整する点です。

 

(関連記事カテゴリ 夜景 )

 

ピントを合わせるとこうなる

Fujifilm X30, ISO 800, 7.1mm, F2.0, 0.11765sec
Fujifilm X30, ISO 800, 7.1mm, F2.0, 0.11765sec

上の写真はピントを合わせ、同じ構図で撮影したもの。

ちなみに、フォトレタッチは一切せずの写真です。

 

実は手持ち撮影です。

そんなことが出来るのは、手ブレ補正機構があるからですね。

とはいっても、センサーサイズは2/3インチ。

 

現在主流のAPS-Cサイズより小さいため、手持ち夜間撮影が難しい時もあります。

 

小さなセンサーながら、今回紹介する写真のように陰影が多い被写体の表現力は上々。

上下左右に陰影の変化が多い景色ながら、良い仕上がりです。

 

他機種なら、ISO感度を上げてノイズが増えてくるものですが無いんです!

 

等倍に拡大すればありますが、ブログへの差し込み画像で使う分には、ザラザラしたノイズが目立たないんです。

 

無闇に ISO値を上げずに撮影するようにプログラムが組まれているようで、大きな調整は撮影者に依存するように設定されているんだと思います。

 

夜のCircular Queue

 

太陽が沈む直前の空の色、いかがでしょうか?

この色合い気に入っているんです。

 

但し、船上から撮影したので、完全には手ブレを消せません。

明かりの強い船着場とそれ以外の景色で、光量に大きな差があるのに十分な出来栄えです。

Fujifilm X30, ISO 800, 7.1mm, F2.0, 1/7sec
Fujifilm X30, ISO 800, 7.1mm, F2.0, 1/7sec

 

ウェスティンホテルを夜間撮影

 

以下、時計台のような写真はウェスティン・シドニー。

 

ビルの外壁の陰影が綺麗なので、ドラゴンクエストのお城のようです。

現地で見た際、綺麗な陰影を残せないか色々試して、最終的にオートで撮影したものです。

 

この構図は、明らかに光量不足な上段、間接照明で陰影を細かく再現するべき中段、相対的に明るい被写体が多い下段、といった三種類に分かれます。

 

ビル上部になる程に、被写体が暗くなるので仕方のないことですが、センサーサイズが大きくなると変わるんでしょうね。

 

次回チャンスがあれば、せめてAPS-Cサイズの一眼を持って行こう。

どんな仕上がりになるか楽しみです。

下の写真は、ウェスティンホテルからすこし移動したところの広場です。

19時なのに、これほど人通りが少ないダウンタウン。

 

東京や大阪、名古屋と比べると、中心市街地なのに、これほど人が少なくなるんです。

こういう景色を見ると、日本の大都市を眠らない街という外国人の気持ちもわかりそうなもんです。

Fujifilm X30, ISO 800, 10mm, F2.2, 1/9sec
Fujifilm X30, ISO 800, 10mm, F2.2, 1/9sec

 

Queen Victoria Building 昼間

 

下は観光名所のひとつ、Queen Victoria Building です。

 

上から見ると、鰻の寝床のように長く作られたショッピングモールです。

テナントは、ブランド品、雑貨、カフェ、レストランといったところです。

 

ただし、シドニーの物価は日本と比べて高いので、手が伸びにくいですね。

ちょっとした小物は、日本なら千円かな?などと考えてしまうので、オーストラリアならではの地場産品でもない限り、買う気になりません。

Fujifilm X30, ISO 320, 7.6mm, F2.2, 1/160sec
Fujifilm X30, ISO 320, 7.6mm, F2.2, 1/160sec

とはいえ見所はたくさんあります。

最上階の時計から階下を見下ろす構図は綺麗なので、ぜひ最上階から降りながら楽しんではいかがでしょう。

 

満席でなければ、カフェで一休みしてもゴージャスな気分を楽しめますよ。

Fujifilm X30, ISO 400, 7.6mm, F2.2, 1/18sec
Fujifilm X30, ISO 400, 7.6mm, F2.2, 1/18sec

今度は横の構図で。

側面にあるお店や、カフェやレストランのテーブルの様子も見えます。

どうです?なかなか綺麗に撮れますね。

Fujifilm X30, ISO 400, 7.6mm, F2.2, 1/18sec
Fujifilm X30, ISO 400, 7.6mm, F2.2, 1/18sec

 

Queen Victoria Building を夜間撮影。

 

想像したように陰影豊かな建物です。

三脚を持参してたらよかったと思う一枚。

 

光が溢れてしまった部分もありますが、もう少し遅い時間であれば違った結果になったかな?

テナントの営業が終了していたら、店内照明も消えているだろうし。

 

Fujifilm X30, ISO 800, 7.1mm, F2.0, 0.133333sec
Fujifilm X30, ISO 800, 7.1mm, F2.0, 0.133333sec

 

Strand Arcade

 

夜です。

もうすぐ閉店という時間に撮影したので、買い物客が少ないのです。

 

地場の商店が一堂に集まったアーケードです。

QVBと違い、もう少し生活必需品が多いテナント構成です。

 

お土産を買うなら、このアーケードは如何でしょう?

Fujifilm X30, ISO 800, 7.1mm, F2.0, 1/30sec
Fujifilm X30, ISO 800, 7.1mm, F2.0, 1/30sec

X30の後継機種の問題

X30は大好きな機体のひとつ。

 

丁寧に露光を稼ぐコンパクトデジカメです。

しかも、RAW撮影もできて、撮影時の設定をリングやダイヤルで即座に変更できます。

RAW撮影なら撮影後にカメラ内でフィルム設定を変えて色味を楽しむこともできるんですよ。

 

最大のポイントはファインダーがあること。

素晴らしい!

 

ファインダーがなかったら買いません。

液晶画面しかない機種は、仕上がりがどうなるかわかりにくいので嫌なのです。

 

X30の後継機種が無いようですが、どうなるものかハラハラしてます。

すこし高いけど X-E3 が後継とみなすより無いのかな?