分散志向の時勢

 東日本東北大震災を経た今、復興や防災が叫ばれる中、現実のビジネス社会ではリスクの分散が叫ばれようとしている。国内雇用の保護ではなく、リスクの分散。例えば、これまでであれば、生産性や経費効率を上げるためにどこか一カ所に集中して製造していたものが、東日本と西日本で一カ所、といったような分散。集中から分散の時代へスイッチが変わったように感じている。

 先日も分散をテーマにお客様企業の幹部へ提案してきました。役員相手なので気合い入れてやりましたが、気合いは入りすぎても良くないです。そう思いました。

 例えば、国内においても仕入れ先を万一のためにバックアップを設けておくといったような具合。例えば、目の前にあるパソコン、家庭で使う場合は無停電電源装置などは使わないケースが多いと思いますが、会社であればサーバ用の電源装置は当然のように投資しているはずです。また、サーバの重要性に比例してバックアップ策にもお金をかけているはずです。こうしたITでは普通のことであったバックアップを、現実の物流世界でも構築しようとする動きがにわかに活発になっていますね。

 こういう時、お客様の悩みをどうしたら解決出来るのか?はたまた、どうすれば「ありがとう」といってもらえるのか色々とアレコレ考えてしまうけれど、結局は自分の中で最初に浮かんだ解決策が結論であったりする。色々悩むけど、今はとにかく「分散」の時代。何を分散させ、何を集中させるのか?その際のバックアップ策はあるのか?といったことを考えている。

 

 いまの時分、考えだしたらキリが無いし、どれだけ考えても安心感を得ることはない。

 それほど不確実性が高まっているのでしょう。だからこそ、分散を志向する方が増える。