★★★☆☆ 百貨店が復活する日

著者:松岡 昌宏
発行:日経BP社
価格:1,600円 
出版:2000年10月

 

 百貨店業界は斜陽産業といわれてきた中で、反論する一冊。日本という南北に長い国家が、消費水準の高い地域が都市圏へ過度に集中していることや、鉄道網による移動など、人口密度の高い地域にあることをあげて「百貨店の最適立地日本」として整理している。では、最近の業績不振の背景となると、経営陣のレベルの低さ、という論調。

 

 時々、話題がぶれ、大変マクロな展開からミクロな展開へとリズミカルな展開になると期待して読む。けれど、多少なりとも業界をしっている人の視点では支離滅裂な展開となっている。著者は株式市場を代表して物言いをしているようなつもりであろうが、一般の個人株主と同じレベルのように感じる。

 とはいえ、ところどころ鋭い視点もあるので、無益な本ではないので、こんな意見も「市場」にはある、という程度で読めば素直に読めるでしょう。